高貴寺山林整備活動

2022年4月8日

  • 天候:晴
  • 参加者:13名

本日の主な作業予定

  • サクラ山の階段整備を行う
  • 下記D地区において人工林の整備を行う
  • サクラ山での開花状態の調査を行う
  • 下記B地区にて作業用地図作成の現地調査を開始する

作業結果

A地区での作業
  • 縦杭用鉄筋60本を使用してサクラ山での昇降用作業道の階段を整備した。
  • 次回の作業でとりあえずの整備は完了する予定。
B地区での作業
  • 調査木57本を対象に桜の開化状態を調査した。
  • 花の開花状態、葉の色と展葉状態を目視し記録した。
  • サンプル用に高性能写真機で花と葉を遠写した。
C地区での作業
  • 整備活動エリアを明確にするための地図を作成することをを目的とし、現地調査を開始した。
  • サクラ山に隣接するC地区は作業道もなく、枯木や倒れかかった樹木や 倒木等が密集して危険なため、今後は立ち入り禁止エリアとする。
D地区での作業
  • 人工林の尾根筋に隣接するエリアで枯木の伐採及び間伐を実施し、倒木の片づけを実施した。
  • 今後はD地区に隣接するエリアの整備を、継続する。

2022年7月8日

  • 天候:曇り
  • 参加者:13名

本日の作業エリア(下図参照)と作業予定

  • (エリアA)作業用階段の整備
  • (エリアB)サクラ山の調査木57本の整備
  • (エリアC) 人工林のヒノキの間伐、内6本の皮むき
作業エリア
作業前のラジオ体操

作業結果

エリアAでの作業
  • 縦杭用鉄筋75本を使用してサクラ山での昇降用作業道の階段を整備した。
  • 今回の作業でとりあえず階段の整備は完了。
エリアBでの作業整備
  • 調査木57本の胸高直径測定用に下記を実施。
    • 番号札取り付け用紐の締め付け過ぎを修正した。
    • 胸高直径測定位置をマジックで明示した。
番号札取り付け用紐の調整
胸高直径位置のマーキング
エリアCでの作業
  • 枯木を伐採し、ヒノキ材の間伐を実施した。
  • 橋の架け替え用に間伐材を集め皮むきを実施した。
ヒノキの間伐・枯れ木の伐採
枯木の伐採
間伐材の運搬
皮むき作業
簡単に皮がむけた
皮むき完了
人工林の整備前と整備後

2022年9月16日

  • 天候:晴れ時々曇り
  • 参加者:14名

本日の主な作業予定

  • 本堂下の小川に架かる橋の架け替え作業
  • サクラ山のサクラの幹で発見した(黒色コウヤク病)の処置

作業結果

橋の架け替え作業
  • 7月8日に人工林の間伐材を橋の架け替え用に皮むきし、 サクラ山に仮置きして乾燥させていた、11本の丸太を8名で担ぎ下ろした。
  • 小川に架かる古い橋は解体し、今後焼却できるように井桁に積み上げて仮置きしておいた。
  • ネジとカスガイを使い新しい橋を構築した。人工林の間伐材を使用したため、材の太さがマチマチで組み立てに苦労した。
皮むき丸太
丸太の荷下ろし
解体した古い橋
構築した新しい橋
サクラの幹で再発見した(黒色コウヤク病)の処置
  • 2019年に樹木医の見立てで(黒色コウヤク病)と推定された黒色の塊が、7月に再発見された。
  • 今回は調査の結果カイガラムシかコスカシバの侵入が考えられたため、ワイヤブラシでこすり落とした後、 購入した殺虫殺菌剤の(ベニカXネクストスプレー)で吹き付けを行った。尚、カミキリムシの痕跡は無し。
  • 47本の調査木中、(ベニカXネクストスプレー)を使用した本数は23本であり、今後の継続調査が必要。
  • 前回使用した殺菌剤(トップジンMペースト)は、今回は主として枝の切り口などに塗布した。
  • 調査木中、No25およびNo28は完全に枯れているのが確認できたため、伐採した。
調査木の配置図
調査票
ベニカスプレー
トップジンペースト
準備資材
コウヤク病
ブラシ掛け
ベニカ吹き付け
ベニカ吹き付け完了
枯枝の切口にトップジン塗布
No25の枯木伐採
No28の枯木伐採

2022年10月14日

  • 天候:晴れ
  • 参加者:12名 教育実習生2名

本日の主な作業予定

  • 人工林の整備
  • サクラ山の57本の調査木の胸高直径測定

作業結果

人工林の整備
  • 全員で人工林に集合し、改めて人工林における(ヒノキ林の間伐、ヒノキの枝打ち、広葉樹の伐採)に関する整備方針についてミーティングを行った。
  • その後人工林の未着手エリアに入山し、整備活動を開始した。
  • 男女2名の実習生に対しては、2名の男女科員が対応して安全対策と整備手法を説明し、(伐採・枝打ち)の実技を体験してもらった。
人工林でのミーティング
科員による整備活動
実習生による整備活動
サクラ山での胸高直径の測定
  • 57本の調査木に対し、胸高直径の測定を実施した。
    胸高直径の最大値はNo.44の樹木で33.8cm。最も太ったのはNo.23の樹木で直径が年間1.6cm増。
調査木の配置図
調査票
胸高直径の測定・マーキング
コウヤク病の経過観察

9月16日にコウヤク病と考えられる黒色の塊をこすり落とし殺虫殺菌剤を吹き付けた23本では、 樹液漏出等が抑えられて一定の効果は確認できた。しかし一部の樹木ではまだ黒色の樹液が漏出しているため、 次回の施業時に再度治療を実施することにする。

黒色コウヤク病
(ブラシ掛け)+ (殺虫殺菌剤の吹き付け)
9月16日に実施した治療
10月14日の状態
作業用階段の整備

作業用階段の作製時に土留めに使用した鉄筋が飛び出していたため、安全のためハンマーで打ち込んだ。

次回取り組むべき積み残し事項

  • 人工林の新規エリアにおける、浮石・倒木・枯木対策の立案。
  • サクラ山でのコウヤク病治療の継続。

2022年12月9日

  • 天候:晴れ
  • 参加者:13名

本日の主な作業予定

  • 人工林の整備(転石処理、枝打ち、枯木伐採、広葉樹伐採)
  • サクラ山のコウヤク病対応(経過観察、新規処置)
  • 作業道に隣接する枯木の大木の伐採。枯木の倒木処理。

作業結果

人工林の整備
  • ヒヤリハットの対象であった転石は、沢まで落下させて取り除いた。
  • 今後生じる転石の防止と表層土流出防止をかねて、伐採した樹木を利用して堰を構築した。
  • ヒノキの枯木が思ったより多く立ち枯れており、伐採して斜面に水平に積み重ねるのに時間を取られた。
  • 枯木や雑木の処理や堰の構築に追われ、ヒノキの枯れ枝打ちはあまり手を付けられなかった。
転石の例
伐採木を利用した堰の作成
枯木の伐採
整備後の人工林
サクラ山でのコウヤク病対応
  • 今回コウヤク病が発見された樹木は19本であり、測定木57本中の33%にあたった。
  • 前回ワイヤブラシと殺虫殺菌剤等で処置した個所は、おおむね良好で黒色樹液の再発は見られなかった。
  • しかし前回処置した樹木の内、処置個所と別の個所でコウヤク病が発生しているものが11本あった。
  • 従来の病変の状態と異なり、樹木の下部に30cm×30cmにわたり黒色の塊がみられる樹木が5本あった。
  • 今回の現象が本当にコウヤク病なのか?ほっておいてサクラが枯死するのか否か?追跡検討が必要。
面積的に2種類の病変がみられた
前回の処置跡はおおむね良好であった
大規模な病変部
ブラシ掛け
殺虫殺菌剤の吹付け
処置終了
作業道横の枯木等の伐採
作業道に隣接する枯木を伐採
伐採木の整理 
作業中の注意書き 

2023年1月20日

  • 天候:曇り時々晴れ
  • 参加者:13名

本日の主な作業予定

  • 人工林の整備(転石処理、枝打ち、枯木伐採、広葉樹伐採)
  • サクラ山のコウヤク病対応(経過観察、新規治療))
作業地へ向かう林道

作業結果

人工林の整備
  • ヒノキの枯木および雑木が思ったより多く、足元の悪い中伐採したり斜面に水平に積み重ねて整理するのに時間と体力を取られた。
  • 作業道のないところで表層土を崩壊させないように移動しながら整備活動を行うため、スコップで簡易道を作成した。
  • ヒノキの枯木や雑木の伐採および簡易道の作成等に追われ、ヒノキの枯枝打ちにはあまり手が回らなかった。
  • 作業終了時に「冬場はいいが夏なら体力が持たない」という声があった。今後の作業計画に検討の余地あり。
ツルの撤去
簡易道の作成
枯木・雑木の伐採
サクラ山でのコウヤク病対応
  • 測定木57本中コウヤク病を発見し治療した樹木は前回19本、今回10本(再発8本・新規2本)であり、前回ワイヤブラシと殺虫殺菌剤等で処置した個所はおおむね良好ではあった。再発率は42%であった。
12月9日に処置
1月20日の処置跡
12月9日に処置
1月20日の処置跡
  • しかし発生個所が手の届かない上部であったり、57本の測定木以外の木にも病変が多々散見されており、今後処置すべき樹木およびその手段については再考が必要。ご住職からは「自然のままに」との助言あり。
今回は高所にも病変が発生している
通常の病変部は樹木の下部に発生し処置が可能
その他
  • サクラ山の登山口から頂上までの標高差が話題になり100m~200mとの説も出たが実際は約45mであった。歳と共に体力が低下して、サクラ山への登りを、きつく感じるようである。ゆっくり登りましょう。
サクラ山の急坂
  • 終礼後ミーティングを実施した。今後のコウヤク病への対応については、高貴寺グループで話し合うことにした。
終礼後のミーティング