研究発表「オタマジャクシはカエルの子」(抜粋) 水生生物科 河田 航路 |
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此処には8種類のオタマジャクシの写真が写っておりますが、姿かたちが少しずつ異なることが判っていただけると思います。 「オタマジャクシの形態の違いを体系化できれば目視による種の同定は可能では?」との思いから研究を進めました。 |
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オタマジャクシはカエルの子 |
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水辺環境調査会資料によると、カエルの種類の同定方法は次の方法を示しているが、カエルの種類ごとにその方法を使い分け又は併用する必要があると感じました。 * カエルの成体を採取する。(トノサマガエル・ニホンアマガエル以外はなかなか採取できない。) * 卵塊の目視確認(特異な卵塊形状・産卵形態を持つ種類に限られる。) * 成体の鳴き声による種類の確認(自分では、ウシガエル・カジカガエル以外は聞き分け不能。) * オタマジャクシの飼育・変態確認 カエル調査を始めてみると成体採取が思うように進まない中で、調査地内の山地渓流の水中並びに田んぼの中には無数のオタマジャクシが泳いでおり、試しに採取して観察すると「素人目で見ても明らかに形態の異なる個体を4種類ほど採取することが出来ました。後日卵塊より採取したモリアオガエルのオタマジャクシを加え5種類を自宅に持ち帰り飼育・観察したところ5種類のオタマジャクシから5種類のカエルが誕生することが確認でき、オタマジャクシの形態の違いを利用しての種の同定は可能であるとの思いを強くしました。 オタマジャクシの目視による種の同定方法は、ある種においては特徴の差が微妙で種を同定することが困難な場合も多いが、 * オタマジャクシは無数にいて採取しやすい。 * オタマジャクシによる種の同定を取り入れることで、その場所に生息する凡その種の概数が判り、継続調査への意欲が湧いてくる。 * カエルの成体採取が思うように行かない時の息抜きとなる。 * 採取したオタマジャクシの一部を自宅に持ち帰り飼育・観察することは、又別の楽しみとなった。
昨年「第2次大阪府カエル調査」で「豊能町地域調査員」となり、カエルに集中して調査を行ってみると「カエル」も「魚」と同じように種による形態変異があり、調査は思っていたより楽しくて「何事もやってみないとその良さがわからないことが多い」を実感しております。 カエル調査は、平成19年10月迄引続き補充調査が行われることとなったので、現在までの未確認事項(昨年の調査開始時期が遅く早春が未調査)について、引続き調査を継続していきたいと考えている。
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