観察会記録(2018年 10月度)
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世界遺産・熊野古道ウォークと熊野三山巡り

観察日: 平成30年10月25日(木)〜26日(金) 時間:10/25 7時15分〜10/26 19時10分 

天 候: 25日快晴 26日晴一時曇


コース : 25日 大阪→那智駅→浜の宮王子社跡→尼将軍供養塔→大門坂→熊野那智大社・那智の滝→宿
      26日 宿→熊野速玉大社→発心門王子→水呑王子→伏拝王子→熊野本宮大社→大阪

コースタイム  25日 7:15大和ハウス前出発 →7:35近鉄難波駅前→阪神高速→阪和自動車道→紀勢自動車道→
              国道42号→11:30〜12:10「道の駅たいじ」(昼食)→12:20那智駅→12:25浜の宮王子→
             12:30補陀落山寺→曼荼羅の道→13:20尼将軍供養塔→13:45市野々王子→14:10大門坂入口→
             15:00熊野那智大社→15:15青岸渡寺→15:40那智大滝→16:40宿舎「休暇村 那智勝浦」

         26日 7:15大和ハウス前出発 →7:35近鉄難波駅前→阪神高速→阪和自動車道→紀勢自動車道→
              国道42号→11:30〜12:10「道の駅たいじ」(昼食)→12:20那智駅→12:25浜の宮王子→
             12:30補陀落山寺→曼荼羅の道→13:20尼将軍供養塔→13:45市野々王子→14:10大門坂入口→
             15:00熊野那智大社→15:15青岸渡寺→15:40那智大滝→16:40宿舎「休暇村 那智勝浦」
参加者 : 15名
「観察会概要」

 熊野古道は熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)へと通じる参詣道の総称で、これらの多くは2000年「熊野参詣道」として国の史跡に指定され、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコの世界遺産として登録された。

 快晴の中、朝7時15分大阪を出発、難波で乗車した方と合わせて総勢15名で熊野に向かった。高速道路を乗り継ぎ途中2回の休憩を取って11時30分「道の駅たいじ」に到着 ここで昼食。太地は鯨の町、昼食にも くじら丼などくじら料理を注文している方を多く見かけた。お味はいかがだったでしょうか。
 那智駅まではバスで10分程。ここからウォーキング開始。


 歩き始めるとすぐに 浜の宮王子、補陀落山寺がある。浜の宮王子は熊野九十九王子の一つで大辺路、伊勢路の分岐点となっている。
 補陀落山寺は人々が観音浄土である補陀落山へと小舟で那智の浜から旅立つ宗教儀礼「補陀落渡海」で知
られる天台宗の寺院である。
補陀落山寺
 補陀落山寺を出て県道を進む。車の行き交う道路は熊野古道のイメージと合わない。
 那智川に沿って歩いていくと、やがて県道から分かれて、静かな山道を歩く「曼荼羅の道」に入る。

復元された補陀落渡海船
    15分程緩やかな登坂をあるくと 「尼将軍供養塔」に着く。
    ここでしばらく休憩を取る。



 尼将軍とは、源頼朝の妻 北條政子のことで,夫頼朝の没後尼となり 子、頼家・実朝の後見として政治にかかわっていたが、その子達が次々と暗殺に遭った。
 その苦しみから、この地に立ち寄った際、子の供養のため供養塔を建立したといわれている。

 尼将軍供養塔を過ぎると すぐに県道に戻り15分程歩くと市野々王子に、更に20分歩くと大門坂入口に着く。
尼将軍供養塔の前で集合写真
 樹齢数百年の深い杉木立の中に 苔生した石畳の道が全長600m高低差100m続く大門坂は、美しさだけでなくそれ以上の何かを感じさせられるところ。
 途中、遠くに那智大滝が垣間見えるところで、暫時休憩をとる。
 大門坂を上り切り 更に上に続く階段を上ると熊野那智神社、青岸渡寺がある。両方とも工事中でカバーが被せられ本来の姿が見られなかったのが残念である。
大門坂


熊野那智大社・青岸渡寺

那智の滝を中心とする 自然信仰を起源とする神社。
主祭神は熊野夫須美大神。創建時期等ははっきりしない。
那智の滝は「一の滝」でその上流の滝と合わせて48滝
あり、熊野修験の修行地となっている。

明治の神仏分離令により、本宮大社・速玉大社では
仏堂が廃されたが那智大社では観音堂が残され
後に青岸渡寺として復興した。
15時40分 那智大滝見学後 バスに乗車 今日の宿舎に向かう。 休暇村南紀勝浦には16:40分着

18時30分から夕食。豪華な食事で満腹になった後は恒例の二次会、幹事部屋は夜10時頃まで賑やかだった。


 10月26日の予定は、熊野速玉大社参拝後、熊野古道中辺路ルート発心門王子に移動、語り部さんの説明を聞きながら 発心門王子〜熊野本宮大社まで歩くことである。

 
朝8時30分宿を出発熊野速玉大社に向かう。
10時到着熊野速玉大社は熊野三山の一角をなす新宮市の大社
主祭神は熊野速玉大神と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の夫婦神。


 10時55分発心門王子着。熊野九十九王子の中でも最も格式の高い王子の一つ。

 発心門とは 仏の道に帰依する心を発する入口の意味。
 かって熊野詣でが盛んに行われたころは大いに栄えていたと言う。
発心門王子
 11時25分水呑王子。





 語り部さんはこの地域の植物も勉強されているようで道の両側に咲くセンブリ、アサマリンドウ、ナチシダ、テイカカズラ、ママコナ、ホンテリクラマゴケ等の説明を受けた。
水呑王子


アサマリンドウ


センブリ


ナチシダ


ママコナ
12時20分から13時まで伏拝休憩所で昼食
ここで休暇村出発時支給された弁当を食べた。

13時 伏拝王子 厳しい参詣道を歩いてきた参詣者がここまで来てはじめて熊野本宮大社を望むことが出来たため遠くを望んで伏して拝んだとされた所。
伏拝王子社跡には和泉式部供養塔も建てられている。
 13時40分 三軒茶屋跡

 ここは熊野古道小辺路との合流点で関所があった。
 また、その名の通り三軒の茶屋があり大変賑わっていたと言う。
 三軒茶屋からはほぼ緩やかな下り坂が続き、古い石畳みの道も残っている。

 少し遠回りをして見晴台に行く。展望台からは大斎原(おおゆのはら)と大鳥居が望める。

 14時50分祓殿王子。14時55分熊野本宮大社着。
熊野本宮大社

主祭神は家津美御子大神(スサノオノミコト)
古代本宮の地に神が降臨したと伝えられる。
紀元前33年、三本の川の中州にあたる聖地大斎原に社殿が建てられたとされる。
奈良時代には仏教を取り入れ神=仏として祀られるようになる。
明治22年大洪水により大斎原は大きな被害を受けた。明治24年上四社が現在地に移された。


熊野本宮大社参拝後、記念写真。


25日は9.5Km 26日は9Km 歩きました。
5時30分熊野本宮大社を出発。19時10分無事大阪に到着。

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