見学会記録(2014年度 9月度)

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 高槻森林組合見学会

 

観察日:平成26年9月12日(金)  時間:9時〜15時20分   天候:晴れ
  コース:高槻森林観光センター→中畑間伐等作業場所→バイオマス工場→高槻森林観光センター

          参加者:16名

          コース・タイム

          9:00JR高槻駅(高槻森林観光センター送迎バス)→9:30(高槻森林観光センター)→10:00(中畑・地形等説明)
          →10:25〜11:00(中畑森林伐採等作業場所・作業等説明)→11:25〜12:00(バイオマス工場・説明)→バスで移動
          (中畑・出灰経由)→12:30〜14:40(高槻森林観光センター・昼食・買い物・入浴)→15:20(JR高槻駅解散)

観察会概要」

高槻駅より観光センターの送迎バスに乗り府道6号線「枚方・亀岡線」を約30分走り高槻森林観光センターに到着する。現地での講義の時間待ちで、野菜の売店にて新鮮な野菜を購入する。

森林観光センター 新鮮野菜売り場 中畑地区


バスで講義の中畑地区へ移動。支店長から、中野地区は亀岡と隣接などの地形や気候の説明をして頂き、伐採・間伐作業をしている山に移動し講義を受ける。

@    高槻のスギ・ヒノキは40年以上で間伐し出荷するが(標準伐期年齢は4050年)であるが、お金にならない。80100年以上であれば、良い材として価値が上がる。

 ・1?で材として出荷は10,000(補助金有り)、バイオマス用では5,000円、紙パルプ用で4,000

  共に運賃込みで採算が合わない。森林だけでは利益が出ないので街路樹の整備等の仕事をしている。

A    伐採をするためには狭い場所に複数の所有者があり承諾を得て作業道を作る。所有者が判明しない場合は迂回して作業道を作らなければいけない。(保有面積15haの所有者が府では80%以上占める)

B    作業道を作る前には事前に測量を行う。

C    間伐する場合、府に届けを出す(保安林でなければ自主届を出す)

D    山の調査で大阪府は全国ワースト1位である。

(理由の1つには90%以上が個人所有者で高齢化・不在地主化進み調査進まない)

E    道作り作業員3名〜4名。 重機を使用し伐採する作業の場合は23名で行う(重機は高額)

・伐採した木で採算に合わない木は現場に置いておく。

・農閑期()に伐採するので木材置き場として、畑に置いている。(農家の承諾を得ている)

F    中野地区では鹿の皮ハギの被害は発生していない。

課題

山林の所有者が高齢化し植林した当時の杭(表示)がなく森林が判明しない。

 講義での感想

 日本は国土の70%弱を山があり森林に覆われているが、市場原理や自由化で海外の安い木材を、輸入・加工し家や家具等に利用している。一面合理的であるが、そのために国内の森林は荒廃し、生産国では、森林伐採が行われ環境の破壊が進んでいる。
 国も国民もしっかりと長期の国土の有り方を考える時期に来ているのではないかと考えさせられる。

中畑・作業場所での支店長の講義  作業道



 バイオマス工場(間伐材等)見学

1、間伐木材等バイオマス工場(処理能力15t)

平成148月竣工し本格的に稼働しストーブやボイラーの燃料として利用

2、ペレット(木材を粉砕したもの)保管場所・1次破砕機械見学

3、工場内の工程

@    木材搬出→A受け入れ(運搬)→B1次破砕(チップ化)→C選別1チップ選別(適正サイズ)

D 選別2風力で土や石を取り除く→E2次破砕(乾燥し易くチップを細かく)→F乾燥(12%含む水分量に熱風を当てる)→G3次破砕(チップを更に細かく)→H成形(直径0.8p・長さ2pの円柱に固める→I冷却→J袋詰め→12.出荷(ストーブやボイラーの燃料)

バイオマス工場 / チップ商品

 バイオマス工場から運転手さんの御好意で中野地区から出灰へポンポン山の登山口を経由して

 森林観光センターへ昼食に向う。その間同地区が過疎になり高槻市が仲介して格安の家賃で入居出来

 るなどの説明があった。


 昼食はバーベキューで肉が美味しく残さず料理を食べ会話に弾む。

 食事後は、野菜などの買い物や温泉に入浴する方もいた。

出灰での森林  昼食風景

最後に、今回の企画は当地をフィールドに活動されているKさんの尽力によるものが大きい。

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