観察会記録(2014年度 12月度)

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大阪歴史博物館観察 
観察日:平成26年12月19日  時間:13時30分〜16時20分  天候:晴れ
コース:博物館10F〜7Fの古代・中世・近世フロアで展示物を各自で見学 1F/B1遺跡見学
コースタイム  学芸員より展示内容など説明15分 各自展示物見学13:45〜 遺跡見学15:00〜16:20

「観察会概要」
学芸員より2階の会議室で館内の説明を受け、博物館はあべのハルカスを設計した米国の建築家シーザー・ベル氏である。最上階10Fの古代フロアには大型スクリーンでの宮廷の儀式のようすが判り易く紹介され一歩外にでると、難波宮の大極殿を原寸大復元した空間には直径70cmの円柱が並び、官人たちが整列している。
又、古代の土器など出土品や難波宮の前期・後期の復元模型が展示されている。
9Fの中世近世フロアでは戦国時代の本願寺や江戸時代の大坂町や文化を再現している。
8Fの歴史を掘る特集展示フロアでは原寸大再現した発掘現場や調査の方法、遺構・遺物の見方を展示
7Fの近代現在フロアでは大正、昭和初期の大大阪の賑わった、心斎橋や道頓堀などが再現している。

15時から難波宮の地下遺構の説明を学芸員に案内して頂く。遺構は博物館の下に有り説明場所にガラスで見えるようにしてあり、発掘調査は昭和29年から半世紀以上の調査で飛鳥時代と奈良時代の二時期の宮殿跡があることが判った。 前期難波宮は掘立柱建物で構成され、左右対称を基本として建物配置をした。後期難波宮の中心部は前期より一回り小さく、建物は内裏以外は礎石建物で、屋根には瓦が葺かれていた。 見学は倉庫群や西方官衙石組跡などを1階ホール内や屋外の柱などがタイルに表記されている。地下遺構の厚さは3mでその下には駐車場がある。 屋外では古墳時代(5世紀頃)の復元された大型倉庫を見学し終了した。難波宮は645年に孝徳天皇が難波遷都し宮殿は650年に前期が造営され652年に完成するが、686年大蔵省よりの失火で焼失726年に再建されたのが後期宮である。784年聖武天皇が平城宮から長岡京に遷都するに当たり解体され793年に難波宮は廃止された。実質の都が置かれたのは前・後期共に2年位で、大陸からの使節を受け入れる迎賓館の性格をもつ副首都であると説明を受け意外な思いを感じた。
大阪歴史博物館 古墳時代の大型倉庫
館内の説明 難波の宮の官吏 大極殿の復元
古代土器 難波の宮 前期模型 後期模型
江戸時代の橋 大坂の町屋 文楽人形
大大阪時代の芝居小屋 発掘中の大型建物 柱跡表記
地下に残る倉庫の遺構展示(円柱の照明は柱跡) 倉庫の復元図