シニア自然大学校自然と環境科2019年5月野外活動
[1] 淀川汽水域シジミ生息調査
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淀川汽水域シジミ生息調査メンバー(後ろは梅田) |
目 的
・午前:新淀川付け替え工事から100年余。いつも淀川清掃を実施している場所ですが、今回は
初めて汽水域の水辺の生き物「シジミ生息調査」を通して、水環境の現状を知ることです。
行 程
1.午前:「シジミ生息調査」
2.移動&昼食:12:00~13:30
10:15 淀川概略説明・準備
10:30~11:30 シジミ生息調査
【調査の様子】
・ 干潮時刻は11時9分です。既に、水際を見ると、潮が引き始めておりました。
急がなくては!潮が引く時はゆっくりだが、満ちる時は何故かとっても早いのです。
到着するや否や、準備ができた人から、調査を開始しました。
・ 「あと、どれ位、潮が引くの?」と聞かれても、時間で換算するとほんの少しだけです。
前日の雨の状況(上流の降雨量)や、ダムの放流等もあり、潮位表だけでは全く潮のひき具
合を読み取れません。
・ 長ぐつを準備した人、運動靴で水に入る人。裸足(?)で入る人・・・。
熊手、スコップ、お砂遊びセットを持参の人・・・。
中には、椅子を持参の人・・・など、めいめいが準備万端で臨んでいたのですが、
どんなに頑張っても、中々肝心なシジミが見つかりません。
せめて、淀川の「ベッコウシジミ」でシジミ汁を味ってほしいのです。
歓声が上がりません。おかしい・・・?
毎年、必ず大勢の人たちで賑い、業者も入りこんでいるのですが、それらしき人もおりませ
ん。
・ 随所を掘り探してみたのですが、アカン。
いつもの人たちにリサーチすると、今年はダメなので、諦めて、釣り(キビレ釣り)をし
ていました。
・ そんな中、何とただ一人、花島さんだけが、大量でした!!
シジミの大きさは、3年~3.5年の成長痕を持つ、巨大シジミでした。(写真参照)
埋もれたタイヤの中などにあったとのことで、ニコニコ顔です。
どなたかに、お味噌汁ぐらいにどうぞ・・・とお裾分けしておられました。
さぞ美味しかったことでしょう。
・ 「シジミコドラード調査」(1㍍四方枠内の生息数を調査)の予定も、粒が小さな3~5
㍉程と、あまりにも小さすぎて、困難な為に、調査はパスしました。
・ 逃げ場のない干潟でした。一時間のシジミ探しは、状況も分かったので、終了しましたが
採れたらどんなにして、ドロ(砂)をはかせたらいいの?
もって帰ったら、いつ食べれるの?
家内に、家には持って帰るな・・・といわれたが。
奥様はお出かけとのこと。僕もゴルフだし、どなんしたらいい?
などと、いろいろご質問をお受けしたのですが、大変残念な一日となりました。
【調査を終えて】
・せめてお味噌汁くらいはして、味わってほしかったのですが、本当に残念な結果でした。
・炎天下とならず、曇り空に助けられました。
・この不作状況は、昨年度の台風(高潮と強風)が影響しているのでしょうか。
24年間、この水辺をずっと調査し続けてきたのですが、初めての事でした。
原因が全くわかりません。
・近年、大阪湾ではアカエイが増えており、淀川河口部の矢倉海岸では、アカエイが必ず確認
されております。猟師さんからは、アカエイによるアサリ被害なども聞かれます。先日は
船上調査でも、十三・柴島付近では、泳ぐアカエイが確認されていたとのことでした。
6月1日には、大阪湾全域で海の生き物一斉調査が予定されております。
その情報交換の場で、他のフィールドとの比較をしたり、専門家に意見を聞いてみます。
・結果はともあれ、「淀川汽水域シジミ調査」を実施でき、意義深い一日でした。諸先生方
に素人でもできること、継続するからこそ見えてくるものがある。
と、常々自然は、長いスパンで 見続けてこそ結果が見えてくると、継続の必要性を教え
られてきました。
「淀川のシジミが何故消えた?」・・・そんな謎を解く一日となりましたでしょうか。
11:30 まとめ
12:00 終了・下記に分かれて移動。
1)淀川河川敷➡JR塚本➡タクシー➡阪神尼崎
2)淀川河川敷➡徒歩➡阪神姫島➡移動➡阪神尼崎
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スジアオノリ | カンザシゴカイ | クロベンケイガニ | ベッコウシジミ (不作) |
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アメリカフジツボ | (左)スジアオノリ (右)ホソアヤギヌ |
ナガエツルノゲイトウ | |
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大物ゲットの須崎さん | 巨大シジミゲットの花島さん |
[2] 櫻井神社と尼崎城見学他
目 的
・ 午後:尼崎散策。尼崎城が、寄付金により復元しました。見学をとおして尼崎の魅力を探ります
。
行 程
・ 午前の作業を終えて尼崎に移動。昼食を済ませての再集合です。午後:「尼崎」散策
1)「櫻井神社」参拝
2)「尼崎城」見学
OP)「ヒノデ飴」見学
13:30 昼食後、阪神尼崎駅に再集合し、「櫻井神社」を目指しました。
「櫻井神社」は、駅より徒歩5~6分の所にありました。
主祭神は、櫻井信定公以下、尼崎の歴代城主を祀るために建立された神社でした。
国道43号線の敷設に伴い、現在の場所に建てられた歴史ある由緒正しき神社でした。
が、現在は、嵐(相葉神社・二宮神社・松本神社・大野神社・櫻井神社)ファンの聖地となって いることをご存知でしたか?パワースポットだそうです。ご朱印を頂きました!
14:00 「尼崎城天守」見学
櫻井神社から国道43号線を挟んだ向かいにありました
尼崎城は、江戸時代の初めに築かれた尼崎城主の居城でした。
明治の廃城令(1873年)で跡形もなく取り壊された尼崎城の天守が、145年ぶりの再建工事
により姿を現した尼崎城天守の見学でした。(今年3月29日より一般公開。)
旧ミドリ電化(現エディオン)創業者が、私財10億円を寄贈されて、実現に至ったものです。
当時の場所とは、異なっていますが、大きさ等は、当時のままだそうです。
まず、エレベーターで5階に直行。
5階「わがまち展望ゾーン」では、現在と昔の比較が可能でした。
階段を降りながらの4階は、「ギャラリーゾーン」となっており、尼崎が生んだ城郭画家「萩原
一青氏」のてぬぐい・原画を展示していました。
お城めぐりが大好きな私には、どれも懐かしいものばかりでした。
3階は、「なりきり体験ゾーン」です。十二単や袴の着用体験コーナーあり、インスタ映えをね
らえます。
2階は、「尼崎城ゾーン」で、昔の槍、弓などの武具を手にしたり、火縄銃や居合切りのCG体験
を楽しめました。
1階は、唯一無料の「尼崎まちあるきゾーン」です。
尼崎の歴史を学べる、そんなテーマパーク的な天守閣でした。
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櫻井神社社殿 (Wikipediaより) |
天守閣外観 (尼崎市提供) |
5階 わがまち展望ゾーン (尼崎市提供) |
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4階 百名城手ぬぐい (尼崎市提供) |
3階 なりきり体験ゾーン (尼崎市提供) |
2階 侍道場 (尼崎市提供) |
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入館後解散となり出口での集合写真はバラバラとなりました。 |
<OP>帰りに希望者のみ、川を挟んだ対岸にある「ヒノデ阿免」さんに立ち寄りました。
100年以上続くお店です。もち米を発酵させてから作る水飴は、日本古来から、職人さんが作り
上げた絶品の水飴でした。
企画3班:花島・村瀬、記録/村瀬、写真/大野